世界一周(チケット)の旅 ‐ バジャドリッドバジャドリッドではぶどう農園に体験入園!!
9月7日(水)
この日はマドリッドから、友人が住んでいるバジャ
ドリッドへ移動。
地下鉄に乗ってみると、降りる駅が工事のため
路線図からなくなっている...。バジャドリッドなど
の北に向かうターミナル駅なので信じられない...。
また、分かりやすい案内はないし、無料バスなど
は出てないので、結局歩いた...。
マドリッドからバジャドリッドに向かう電車は先日
のクエンカとは違い快適。 料金も指定席料金を
含んでたったの13ユーロ。時間は2時間40分。
バジャドリッド駅で友人と久し振りで再会!
早速、彼のアパートで一息入れることに。
彼の部屋は1人で住むには広いんだけど、
カツ丼を91日連続で食べるような輩が寝る
には狭い。
そこで、ホテルを探すことに。まずは外に
出てみた。
たまたま、聖女ロレンソ祭りという夏祭り
が始まったところだった。昼間だというのに、
老若男女、人で溢れていた。
そのためか、ホテルが満室で、なかなか
決まらない。仕方ないので、この日は中の下
くらいのホテルに泊まった。
まだまだ外は明るいけど、昼食前に
バルに立ち寄る。
日本でも段々知られてきたけど、スペイン
では立ち飲みの飲み屋(バル)が多く、のん
兵衛はこのバルを一晩に数軒ハシゴをする。
そのためにタパスという少量のおつまみを
ビールなどとセットにして用意してあり、これを
さくっといただいて、次の店に向かうのが人気
のスタイル。
まずはパエリアをタパスでいただく。...冷めて
いて、正直不味い...。
その後も友人とカテドラルとかを見学して
いたけど、夕暮れとともに人が増えてきて、
夜にもなれば、まともに歩けないくらい。
これは上の写真の左側にあるお店で注文
したケバブ(?)。飲み物はワインを注文。
ここもイマイチ...。
タパスを連続で外したので、ちょっと盛り
下がり始めた。そこで、友人が事前に目を
つけていたお店に連れて行ってくれた。
すると、目の前には串刺しになったイワシ
が炭火で焼かれていた!
1皿には6匹くらい載っているので、友人と
分け合う......美味い!美味い!
遠赤外線で焼かれているので、串は木製。
外の皮はカリカリだけど、身はジューシー!
ハラワタは事前にとられているので、イワシ
特有の味と臭いはあるものの、臭みはない。
また、ざっくりと付けた荒塩が地味溢れて
堪らない!!イワシをこんなに美味しいと感じ
たのは初めて。
この店にはイワシのほかにもメニューが
あり、この日はムール貝(?)を注文。イワシ
ほどのインパクトはなかったけど、まあまあ。
結局、この店には滞在中毎日来て、1日に
1皿、イワシを友人と分け合って食べ続けた。
このツアーで忘れられない味の一つとなった。
街の広場では、特設ステージが建てられて
いて、すごい人だかりができている。
ちょっと立ち止まって見ていたけど、夜遅く
なっても始まらないので、明日の朝早いことも
あり、岐路についた。
久し振りに友人に会ったので、喋り過ぎたの
か喉が痛い。もしかしたら風邪でもひいたのか
と思ったけど、友人に聞いたら、どうやら異常
に乾燥しているせいらしい。
9月8日(木)
以前日本にあるワインの輸入会社で働い
ていた友人は、現在、スペイン語の語学学校
に通いながら、週に数日、地元のワイン工場
を訪れ、ワインの造り方を勉強している。
この日は友人経由で頼み込み、モラレス
という街にあるその工場を見学した。日本
にはバホス(Bajoz)というブランドで輸出
されている(日本ではあまり見かけない...)。
事務所に隣接する、瓶詰め工場を見学。
小さい工場と聞いていたので、意外に出荷
量が多いことに驚く。
最初はぶどうの収穫をする予定だったけど、
こちら側のスケジュールが変わったためできな
かった。
その代わりに、収穫のタイミングを決めるため
のサンプリングが必要ということだったので、その
お手伝いをした。
僕ら2人はルノー・カングールの荷台に乗車。
悪路に揺られ、約10分くらいして、調査する
ブドウ畑に到着。ずーっと向こうまでぶどう畑。
ぶどうの木はフランスやオーストラリアでみら
れるような垣根のように育てられているのでは
なく、地に這うように低い。
友人によると、この育て方はかなり古いらしく、
この農園でも、新しい畑はフランスのようになって
いるとのこと。
この畑にある木の多くは、樹齢20年以上だと
いう。
上の写真ではぶどうが見えないけど、
地面に届くくらい低い、木の中心部に
たわわになっていた。
試食はOKだというので、サンプリング
しながらも、いろいろ食べてみる。
収穫直前のワイン用ぶどうはもっと酸味
が強いのかと思っていたら、意外と甘くて、
デザートとして普通に食べられる。
そばに植えられていた食用のものと比べる
と、ワイン用の方がジューシーで、食べると
いうより、飲む感じ。
これは白ワイン用の木。赤ワイン用と同じ
ように木の中央部分にたわわになっていた。
こちらも、とっても甘くて、ジューシーだった。
ちょっと世良 公則に似ているかな?
彼によると、収穫時の酸味はとても重要だけ
ど、この年は成長が早くて、収穫するタイミング
が遅れてしまったため、酸味が弱くなってしまった
とのこと。なので、収穫をちょっと待って、酸味が
戻るのを待っているらしい。
一方、ぶどう自体の糖度が低いと醗酵しない
ので、収穫が早ければよいというわけでもない
ようだ。
バスが1日に数本しかないので、12時過ぎに
バジャドリッドに戻った。真昼間だというのに、
すでに混み合っている。
昼食はこの街で一番評判の良いレストラン、
エル・カバーリョ・デ・トロイア(El Caballo De
Troya)に連れて行ってもらった。
http://www.elcaballodetroya.com/
tel: 983 339 355
まだメニュー・タベルナ(定食というかランチ)
をやっていた。
前菜はもう覚えていないけど、確か、この
地方独特の料理だったと思う...。
奥に見える、友人のサラダのほうが美味そう
に見えるな。
メインになにを頼んだかも覚えていないけど、
確か、去勢された牛のなんとかだったと思う。
唐揚げかな?
味はまあまあだったけど、古い作りのお店の
雰囲気がとても良いので、ゆっくりとした時間が
過ぎていった。
2人で25ユーロはリーゾナブルだと思う。
その後、友人の部屋で洗濯をした後、街に
繰り出す。
これまでも何度かトライしたけど、この晩は
イベリコ豚(生ハム)をまとまって注文!
イベリコ豚はドングリだけを食べさせて育て
た、スペイン特有の品種で、爪が黒いのが
特徴らしい。
これだけの生ハムを東京で食べたら、一体
いくらになるのか...。もちろん、美味い!
ポテト(フレンチ・フライ)の上に、玉子を
焼いたものを載せた料理も、この地方の
名物らしい。値段がお手頃なためか、みんな
注文している。
味は想像通りでした。
この日の締めも、例のイワシの店。
いつ行っても、凄い人気。
この日から2泊したホスタル・コロン
(Hostal Colon) は税込みで一泊19ユーロ!
もちろん、バスルームは共同。 部屋に入り、
テレビでも見ようとしたら...テレビがない...。
9月9日(金)
この日の早朝も路線バスに乗って、ワイン
工場に向かう。
この工場は共同経営で、日本的にいえば
規模の小さい農協という感じかな?ワイン畑
のオーナーと、この会社の経営側とは別なの
で、いろいろなジレンマがあるらしい。
この日もサンプリングに同行。
収穫を手伝えなかったのは、本当に残念。
ざっくり絞ったぶどうジュースを飲んでみた
かった...。
この日もお昼過ぎにバジャドリッドに戻った。
スペイン各地の食べ物が食べられる
イベントが開催されているというので、
あの城 彰二もプレーした、バジャドリッド
のサッカー・スタジアムに行ってみた。
スペイン各地がそれぞれ巨大なテントを
建てていて、地元料理を提供している。
このテントはアンダルシア地方。
テントの中も、若い男女で混み合っている。
救いは皆、陽気なので、なにかあれば歓声
とともに「乾杯!」となる。
どんな状況であっても、その場が陽気であれ
ば、後はなんとかなる。
この日の昼食は、いろんな地元料理を
いただいた。
でも、やはり質の面ではお店で食べる
料理よりは落ちるのが残念。
友人の部屋でBajozのワインを飲みながら、
久し振りにいろいろなことを話す。
この日が最後のバジャドリッドの夜になったの
で、日暮れとともに街に繰り出す。
写真はコロッケなんだけど、スペインの後で
訪れたモロッコでもよく出てくるお通しだった。
味は正直、イマイチ。
最後の夜となれば、あのイワシを食べずには
いられない。この日もお客さんで一杯。
この日もまずはイワシを2人で分け合う。
もちろん、呆れるくらい美味い!!
写真はイワシの店で注文した、タコを簡単に
煮込んだもの。これはこれで美味い。
もう、どれだけ満足しているかは、背中の
ヤバトンが語ってくれていると思う。
思い出したように、友人がイワシを出して
いた露店の本体である、レストランに入る
ことを提案。
店の名前は Don Clavdio。
いろんな料理を注文した後、最後に食べた
のが、写真の去勢された牛をパブリカと焼いた
もの。立ち飲みにしては、結構な値段だった。
でも、イワシももちろん美味かったけど、この
肉も無茶苦茶美味かった!!
これだけ弾力性があり、肉の味がする肉は、
サシが入っていることをありがたがる日本では
味わうことができないのではないかと思う。
街の広場では、コンサートが行われていた。
友人によれば、スペイン版長渕 剛らしい。
いろいろあったけど、友人がアテンドして
くれたこともあり、バジャドリッドでの日々は
とても楽しかった。
炭焼きイワシと去勢牛肉。忘れられない...。
9月10日(土)
当初はバジャドリッドにもう1泊する予定
だったけど、急遽、無理してビルバオに
いってみることにした。
列車はほとんどないので、ALSA社の
バスを利用。この日は7本出ていて、
ユーロバスを使ったので21ユーロ。
普通のバスなら16ユーロ。時間はどちらも
あまり変わらず、だいたい3時間半。
途中、スイス並みにスケールの大きい
景色を見ることができて、あまり退屈しな
かった。
ビルバオに着くと、残念ながら天気は悪く、
今にも雨が降り出しそう。ビルバオ周辺は
雨が多いと聞いてはいたけど、残念。
ホテルをチェックインして直ぐに外に出たら、
雨がパラパラと降ってきた。昼飯がまだだった
ので、ホテルのそばでケバブを戴くことに。
運ばれて来てビックリ!肉の量が無茶苦茶
多い。バンズ?も温められていて、カリカリと
した食感。
マヨネーズでびちゃびちゃになっていたけど、
これまでに食べたケバブで1番美味しかった
かも。
しばらく歩くと、段々グッケンハイム美術館
が見えてきた。この胸のときめきは、初めて
ガウディのサグラダ・ファミリア教会を見たときの
よう。
天気が良くなかったので、まずは展示物を見る
ことに。
中に入ってビックリ!!外観については、これ
まで本などでいろいろと見てきたけど、屋内の方も
予想を大きく上回る出来栄え。エントランスを抜け
ると、すぐに巨大な吹き抜けスペースが現れる。
実は内装は知り合いの建築家に外注した
のではないかと思うくらい外観とは異なる
デザイン・テーストだけど、隙のない、完成
された空間である。
いいかたを換えれば、エクステリアとインテリア
の2つの作品を見たような印象。
ガラスで囲われた、鉄骨で組まれた構図体
はエレベーター。
実は館内は撮影禁止!よって、確信犯と
いうこと。
でも、これだけ美しい美術館を撮影できない
なんて、ちょっと理解できない。せめてフラッシュ
禁止で撮影は可能にして欲しい。
プラハで見たダンス・ハウスのようなテイスト
を感じるが、これまで見た彼の作品の中で、
一番高級感があると思う。
1階の展示スペースなど、リチャード・セラ
の作品とまあまりにもマッチしているため、
作品の中から天井を見上げると、どこまでが
その作品なのか、一瞬分からなくなるくらいで
ある。
素晴らしい...。
天気が良くなってきたので、外観の撮影の
チャンスだと思い、レストランなどを見ないで
外に出た。ちなみに友人によれば、ここの
レストランはちょっと高いけど、味はバッチリ
とのこと。
写真はエントランス部分。いろいろな表情を
持つ素材を使って、独特の空間を演出している。
カメラを向けると...なんと!ゴールドに輝く、
ウロコのような表皮(?)に日差しが反射し、
三次曲面なので、いくらアングルを変えても
逆光になる...。
偏光フィルターなどないので、困っていたら、
いい感じで曇ってきた。ラッキー!
このくらいの距離から見ると、とても暴力的
に感じた。
美術館の脇を高架の橋が架かっている
ので、美術館を上から眺めることができる。
美術館が川面に映り、逆さグッケンハイム
状態になっている。
建築が好きな人には、この美術館は、例え
マドリッドからでも見にくる価値があると思う
(正直、時間はあまり変わらない)。そのくらい
素晴らしい作品であった。 ★★★★★!
この橋の名前はズビズリ?(Zubizuri)。歩道は
緑色に着色されたガラス張りになっている。多少
太鼓橋のようになっているため、一応滑り留め
加工は施しているようだけど、雨の日はコケル人
が多いとのこと。
夜間は照明が入り、ELパネルのような光り方を
する。
ビルバオの路面電車は、川沿いの部分
だけだけど、芝生の上を走っていく。ボディ
にも一部同じような緑色が使われている
ため、目に映え、とても環境に良いような
印象を覚える。
その後は旧市街を散策する。
スペインなのに、その印象はスイスの
バーゼルのような趣がある。規模は小さい
けど、町並みがとても美しい。
ちなみに、ビルバオで泊まったのは、新市街
にあるホテル・ビスタ・アレグレ。新しくはない
けど、普通のビジネス・ホテルといった感じ。
込み込みで44ユーロなら、まあまあかな。
ビルバオの街はあまり期待していなかったけど、来てみたらいろいろな味わいがあり、とても楽しかった。周辺にはいくつか観光地があるので、ビルバオは日帰りでも良いし、数日宿泊してここを基地とするのも良いと思う。みんながアンダルシアを注目している中、スペイン北部にこだわるのもよいかも。