沖縄そば刑事 ガサイレ日誌 in 沖縄3レポートも終盤。本当に帰りたくない!


10月31日(金: 今日は建築マニアらしいレポートから始まります。

   朝起きて、ホテルの1階でコーヒーとパンなどの
  簡単な朝食を摂り、チャリをフロントから受け取り、
  走り出す。ホテルがきれいだったので、気分がよい。
   今日は元々は予備日。幸か不幸か晴天が続いた
  ので、日程に余裕ができた。もちろん、沖縄そばの
  探求に費やすことにした。
   国道58号はきついので、海沿いを走れば少しは
  楽かと思い、開発中の埋立地のような場所を走って
  いると、とても異常な建物が現れた。
   まるで外壁の表現はさざ波のようである。



   

   

 いろいろ建物の周りをみていると、守衛の人がやってきた。どうやらこの建物は国立劇場おきなわといって、こけら落しは2004年1月の中旬らしい。外観などを見ていると、青空から建物が切り取ったというか、残された(空の)形とかがとても美しい。
 左右シンメトリーな構成と上屋根が沖縄らしさを演出している。一方、上屋根の奥にペントハウス的、というより電池箱のようにのっかっている部分はなんとかならなかったのだろうか...。もったいない。

 インターネットで調べてみると、設計はどうやら徳力雪哉(高松設計/OTO技研)氏のようである。
 概観を眺めているだけでも十分にそのデザイン・レベルの違いを感じる。守衛の人に無理をいって玄関のところだけ見せてもらったところ、室内はとても「モダン」な印象。正直、ちょっと外観の押しにはちょっと負けているが、整然としているので、中に入るととても落ち着く。
 こんなにすばらしい建物に出会うなんて期待していなかっただけに、とても満足してしまった。

   翌日、空港に向かうタクシーのなかで運転手に、
  この建物の外観は琉球王国の王冠をモチーフに
  していると聞いた。そういわれてみると、そういう
  風に見えてくる。博学な運転手である。

    

 国立劇場おきなわについての詳細は下記のサイトに詳しく記載されています。
   http://www.bunka.go.jp/1link/okinawatop.html

 ただ、ここにも自転車置き場がない...。残念...。


   国号58号に戻り、裕次郎そばを目指して走る。
  北谷町北前についてから、かなり走り回ったが、
  見つからない。インターネットで発見した店なの
  で、事前に地図で調べていなかったのだ。
   やっと発見したが、国道からは直接入れず、北前
  交差点(歩道橋がある)の一つ先の交差点を左折。
  先のT字路を右折。すぐに焼肉屋・金城の先を右に
  曲がると右手に現れる。迷路のようである。

   駐車場は十分に広い。店内も、あまりきれいだ
  とはいえないが、広々としている。




   注文したのは店名と同じ裕次郎そば。中盛(並)
  は400円。なんと手作り麺だそうだ。 麺は5ミリ幅の
  平打ちで、一見変わったところはないが、食べて
  みるとツルツルで、しっかりとした歯ごたえがある。
  三枚肉も柔らかくウマイ! 玉ネギ、ニンジン ニラ
  などを使ったかき揚げはスープ、麺によく合うが、
  揚げをドンブリに載せてしまうと、うどん然してしまう。
  でも、これで400円とは...。
★★★+
   住所は北前1-11-11。電話は098-936-6886。
  月曜日が休みで、営業時間は11時〜20時。




   本島北側を走っている時はうるさいくらいに鳴いていた
  セミの声も、暫く聞かないと寂しく感じる。お別れの挨拶
  をしようと思い、さらに北に向かうことにした。しかし、
  なかなかセミの声が聞こえない...。後も控えているので、
  12時を回ったところで、1時になっても聞こえなかったら
  引き返すことにして、走り続ける。
   読合の残波を越えたところで12:58になった。もう諦めて、
  引き返そうとしたところ、なんとあのセミの鳴き声が!
   しかも鳴いているのは、その周辺100メートル位の間だけ
  である。まるで、
私に会いに来てくれたかのようである...。



 しかし、注意深くセミが鳴いているところを見ていると、どうやらほとんどのセミは
ブロッコリーのような木にとまって鳴いているようである。ということは、わざわざ私に会いに来てくれたような錯覚に陥ったが、単に、このブロッコリーのような木が那覇を含めた南部には無く、たまたまこの周辺にあっただけのようである。まあ、敢えて偶然性に固執するならば、その偶然性はこの場所に丁度1時に到着した私側にあるということになる...。ま、いっか。

   読谷から那覇方面に戻り、昨夜見つけられなかっ
  た
ゆーじ小(ゆーじぐぅわー)に向かう。
   地図に書かれた場所の周辺に到着すると、すぐに
  発見できた。国道58号から川沿いの道に入り、川側
  にサン食品という4階建ての建物を発見したら逆側
  にある細い道の先にノボリがある。
   この周辺は街路灯などなく、真っ暗になるので、
  昨夜はこのノボリが発見できなかったのである。
   でも、3時に着いたのに、すでに店が閉まっていた。
  住所: 浦添市内間5-8-6 電話: 098-879-4733。
  休み: 日・月曜日 営業時間: 11時〜売り切れまで



   仕方ないので、今度は歓会門 本店に向かう。
  この店も昨日見つけられなかったお店である。
   この日も1時間近く周辺を走り回り、川沿いの
  細い道に入ってやっと発見!後で確認したところ、
  クルマで来るのであれば、ゆーじ小のそばの儀保
  空手道場やタコヤキハウスがある交差点から空手
  道場側の細い道に入り、道なりに約200m。右手に
  ある、ホワイトマンションの先の坂を下り、左に曲が
  るとテニスコートがあるので、その先。
   どうしても見つけられない場合は、その先にある、
  内間公民館横のすごい急な坂を降りてもいけます。




   お店に入り、人気メニューの歓会定食を注文。
  運ばれてきて
ビックリ!沖縄そば、よもぎの炊き
  込みご飯、煮物が付いて、なんと750円
すごーい!
  お客は私だけだったので、膳を置かれたときは思
  わず声を出してうなってしまった。
   ガジュマルの灰を使った手作りの麺の断面は4角
  形でクチュクチュとした歯応えがある。田舎うどん
  のような食感。煮物には島どうふも入っている!
  
★★★★+です。
  住所: 那覇市銘刈211-1 電話: 098-862-1712
  
休み無し 営業時間: 11時〜20時



   ホテルに戻って、洗濯などしていたら、9時に
  なってしまった。国際通りに出て、お店を探した
  けれど、ほとんど閉まっている。
   仕方ないので、
50’sCAFEという店に入ること
  にした。写真のハンバーガー550円だったけど、
  期待していなかったためか、意外と美味しかった。


   ホテルは海側に泊まりたかったので、ダブルの
  部屋にしたが、景色は大したことはなかった...。






11月1日(土: 事実この日までは晴れが続いていたのである。

   これまで、散々私は晴れ人間といってきたし、そう
  思っていた。しかし、この日は朝からあいにくの小雨。
  従って、モノレールで首里城公園に行くことにした。











   駅から暫く歩いて首里城入り口である、守礼門
  到着。しかし、その守礼門は観光客相手の記念写真
  の撮影会場と化していて、写真を撮る気がしない。
   結局、立ち止まることなく
守礼門を超えて、歓会門
  が現れた。ここが昨日行った沖縄そば屋さんの名前
  の由来だとこの時初めて気がついた。

   敢えて付け加えれば、ここの入場料も800円。高い。
  歓会定食より高い。公園の周囲の民間駐車場では
  公然と2割引きで売られているのが納得いかない。





   歓会門を過ぎると右掖門が現れる。うぅ〜ん、まあ、
  悪くない。沖縄らしいかな...。

   正直、決して期待は裏切られなかったが、小田原城
  を見学したくらいの感動であった。
   なんでだろう...。ここに来るまでに、散々今の(生きて
  いる)沖縄の素晴らしさを感じていたから、このように
  保存されている文化財には心が動かされなかったの
  かもしれない。
   首里城をカメラを持って見学に来て、2枚しか撮影
  しなかった人も珍しいかもしれない。



   前にもいろいろ書いたけど、この首里城は自転車
  置き場はないのに、広大な自動車やバスの駐車場は
  驚くくらいしっかりと完備されている。
   料金は小型で2時間まで310円。駐車料金を払って
  チャリをとめる運動を起こしたいところである。
   沖縄の人は、これを見て変だなあと思わないのだ
  ろうか?





   首里城から下る石畳は通なら誰でも知っているはず。
  でも実はかなりきつく、かつ長いので、登るのはかなり
  しんどい。私は一度下まで降りて、また上がってきたので、
  泣きが入ってしまった。


   ここを登る予定の人はある程度は覚悟したほうがよい
  と思う。すれ違った老夫婦は夫婦喧嘩寸前だった...。










   沖縄は台風が頻繁に訪れるため、民家でも鉄筋コン
  クリートで作られている。そのためか、沖縄の山には森
  が手付かずで、そのまま残っているようである。

   実は私は日本は
林業を廃業にすべきだと思っている。
  国立公園など、自然を保護すべきところなのに木を切り、
  植林しているところをよく見かける。山を守るというが、
  そのために林道を作って、おまけに治山工事なんてやって
  いる。自然破壊なのに...。
   事実、日本では林業は収支が合わず、税金で事業者を
  保護しているような状況になっている。



   しかも、それ以外にも林野庁や営林署などの林業関連
  のお役所などを含めると、業態としては成り立っていない。
   であれば、林業をやめ、暫くは従事していた人の生活
  保護を行い、山を手付かずにしたほうがマクロ経済効果
  も高いと思う。
   以前、林業をテーマにH.Pを開いている人とメールで
  バトルしたことがある。親切な人なので、質問事項があれ
  ばお聞きしたら良いと思う。
    http://webclub.kcom.ne.jp/ma/yamasho/
   中にはメルボルンにあるコモ・ハウスのような優雅な
  民家も見かけた。




   首里城そばにある
うちなぁそば青雲には
  あっぷるマガジンに記載されている開店時間の
  11時に到着。しかし、開店時間は12時ということ
  で、1時間も待っていられないので、また今度と
  した。

   入らないでいうのも良くないが、店構え的には
  あまり美味しそうじゃなかった...。





   最後の夜のホテルは先に決めていたので、
  ビーチサイドホテルはチェック・アウトして、
  
ロコイン松山にチェック・イン。このホテルは
  平日は7,000以上するのだけれど、土日は
  税込み5,250円になる。ちょっと期待したけど、
  部屋的にはビーチサイドの方が良いと思う。

   ビーチサイドホテルに向かう途中、面白い
  シルエットの建物を発見。入場は無料で、入場
  の際に名簿に名前を記入すればよいという。
   恐る恐る入ってみることにした。



   場内には中国の音楽と英語、日本語、中国語
  で施設の説明が流れる。ちょっと前のヨドバシ・
  カメラのようである。
   ここは
福州園といって、琉球王朝時代に中国
  福州市(ウーロン茶の福建省?)に貢物を行って
  いたことを縁として友好都市宣言を行い、その
  10周年を記念して作られた中国式庭園だという。
   もちろん、まっぷるマガジンにも載っていたが、
  少なくとも私はノーマーク。存在すら知らなかった。
  あのうるさい修学旅行の学生がいないのもありが
  たい。



   

 入場料がタダというところが良い。また、入り口で名前を書かされるのもさらに良い。本当に文化的な交流を目的にしているのであれば、無料+記名が最も相応しいと思う。
 イセエビの触覚ように天に向かう屋根の(尾根の)造形は圧巻である。これだけ見所があるのに、見物客はほとんどいない。穴場的な存在である。
★★★+くらいはつけられると思う。

   ホテルのチェックインも終わったので、まっぷる
  マガジンでは「知る人ぞ知るそばの名店」とまで
  いわれている
てだこに行くことにした。
   まっぷるの地図では市役所の前くらいに場所が
  書かれているが、実際はかなり手前の信号から小道
  に入ったところにある。
   市役所は冗談のようにきつい坂の上にあるので、
  チャリでいくなら要注意。
  住所: 浦添市仲間1-2-2-101 電話: 098-875-5952
  月曜日が定休日 営業時間は11時〜20時




   2時だというのにすごく混雑している。ソーキそば
  550円。麺は幅が5mmくらいの太さで、薄く腰があり、
  きしめんのような食感。スープは白濁でとろみが強い。
  ソーキに骨はなく、ボリューム十分。見た目はワイルド
  だけど、柔らかい。なるほど、お客さんが入るわけだ。
   実際には食べたことがないけど、博多ラーメンの
  スープはこんな感じじゃないかと思う。 
   ここも
★★★★くらいはつけられるかな。行く価値
  あり。





 この日の晩飯はまっぷるにも載っているステーツサイズレストランに行ってみるが、店の前で本当に中に入るか考えてしまった。そのくらい場末の雰囲気に満ちている。
 結局お店に入ったが、薄暗く、落ち着けないテーブルとソファー・タイプのイス。そのテーブルの上に置いてあるハインズ(へインズ?)のケチャップも悪い意味でアメリカンである。
 テンダーロイン・ステーキは250グラムで1,500円。あまり美味くないスープとサラダが付く。ステーキのほうは肉は上質で悪くない。しかし、店内が薄暗いので、肉の色などがわからず、料理を楽しめない。
さっさと食べて、ホテルに帰り、チャリの荷造りをした。沖縄最後の夜なのに、なんか締まらないなあ...。


11月2日(土: いよいよ沖縄ともお別れです。

   ほかにすることもなかったので、朝起きてすぐ
  空港に向かった。

   ホテルから空港へはタクシーを使った。ちょっと
  軟弱かもしれないが、運転手に先にも書いた、沖縄
  の人の自転車観や国立劇場おきなわなどのお話
  を聞くことができた。

   かなり早く空港に到着してしまったので、チェック
  インして、まずは朝食としてA&Wを食べ、間をあけて
  琉球村という店で八重山そばを食べた...。




 いろんな物を食べ、いろんなことを考えた9日間であった。予定していた通り、本島をほとんど一周できたし、沖縄そばも1日2杯ペースで食べ続けることができた。喜屋武村長には会えなかったけど、沖縄が持つ雰囲気とリズム、そして沖縄の人の優しさを実感することができた。
 一方、大好きな沖縄料理に舌鼓を打つことはあまりできなかったし、ステーキなどのアメリカンな料理も堪能する機会は少なかった。いけなかった沖縄そばの名店も多い。

 また来よう。沖縄はそれまで待っていてくれるような気がする。実際には東京に戻ってからこの文章をタイプしているが、いまだに頭の片隅から島唄と三線の音色が離れない。
 また来よう。たぶんシーザーも待っていてくれるに違いない...。


<ミッション・コンプリーテッド!> 

この旅の収穫: あれだけ汗をかいてペダルを漕いだのに、
出発前と帰宅後に体重を測ったら、ほとんど同じだった...。


その後...。

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