『やっぱりカツ丼!』  速報!



なんとタイに行ってきました!
洪水の被害、真っ只中のバンコクに行ってきました。
通常のレポートが遅れているので、速報として報告します。


10月31日(月)


 いつも通り会社に行って、バタバタとPCに向かって仕事をしていたら、急に上司に呼ばれた…。なんのことかと思っていたら、『今日から1週間バンコックに行って欲しいけど、対応可能か?』といわれた…。『今日から!?』とは思っていたけど、先週からそんな雰囲気だったので了解。
 最初は独りで行く話だったけど、災害地に1人で向かうのは危険ということで、後輩と2人で行くことになり、会社でチケットを予約。ANAのNH915はなんと17:30! 大急ぎで自宅に向かったけど、乗っていた小田急線が
人身事故で緊急停車し、身動きが取れなくなってしまった…。

 なんとか
1時間後に動き出したけど、もともと時間的にタイトだったので、乗り遅れるのではないかと冷や汗もの。自宅に到着後、10分位で荷造りを行い、成田に向かった。お陰で、シェーバーを含む洗顔セットや、商売道具というべきデジカメすら忘れる始末。海外では携帯が使えないし、カシオの携帯は映りが悪いので、結局、今回のレポートはブラック・ベリーのカメラで撮影しました。


 
   成田エクスプレスに飛び乗り、なんとかセーフ!
  と思っていたら、横須賀線が車両故障で立ち往生
  しているという…。本当に、なんという日なんだろう…。
   でも、なんとか間に合った。ハラハラドキドキでした。
 
   2時間の時差があるので、バンコクには22:50に到着。
  
スワンナプール空港は5年前に改修されたようで、
  アクセントとなっているブルーの光が妖しい。
 
 
 
 

   空港ビルを出て、手配していたクルマに向かう時に
  
目の前に広がる風景に圧倒された!
   なんというスケール感! ここがタイだということを
  一瞬忘れてしまった。
 
   ちなみに、設計は
ヘルムート・ヤーン(Helmut Jahn)
  やっぱり夜間に見て欲しい(というか、昼間はどう見える
  のかな?)。
 
 
 
 

   現地法人が手配してくれたのは
ホープ・ランド・エグ
  ゼクティブ・サービス・アパートメント
。プロームポン
  駅から歩いて5分くらいかな。
   長期滞在用なので、不必要に広い。写真左側には
  キッチンがある。
 
   一方、
水が臭くさくて、顔を洗うのもためらった。歯を
  磨く時はもちろん水道水は使わない。ここに長期滞在
  している人によれば、臭くなったのは最近だとのこと。
 
 
 

11月1日(火)


   朝起きて、ロビーで迎えのクルマを待っていたら、
  急遽出発時間が30分遅れた。
 
   既に準備済だったので、時間潰しに同僚と最寄りの
  駅方向に歩き出す。
   洪水の影響は全くなく、駅周辺は活気に溢れている。
   歩道では弁当を売っていて、どの店も美味そう!!
 
 
 
 
 

   バンコックの中心地は浸水していなかったけど、
  中心地から30kmくらい離れたところまで来たら、
  道路が浸水していた。
   乗用車で走るにはギリギリの水位。これ以上水位
  が上がったら、屋内に水が入ってくると思う。
 
   周辺には水没したクルマが放置されていて、少し
  でも道から外れたら、動けなくなりそう。
 
 
 
 

   今回はバンガディ工業団地にある取引先の工場に
  ボートで向かい、仕掛品と部品在庫を引き上げてくる
  というミッション。
 
   上の写真の場所からは船が出ないというので、クルマ
  で30分位離れた、
Pakklongという場所に移動。
   写真は
Pakklong Rangsit Police Station。でも、
  見たところ全く機能していないようだ。
 
 
 
 

   もちろん、この場所は船着き場ではなく、写真の
  高架は高速道路。船が停まっているのは、その下を
  走るかなり幅の広い道路。
 
   取引先の現地駐在員とも挨拶を済ませ、手配して
  くれたボートにさあ乗り込もうとしたら、先方から危険
  なので同行が断れてしまった。電気もトイレもない工場
  に入るのは確かに危険かも。
 
 
 
 

   特に、ワニ園からは大量のワニが逃げたというし、
  毒蛇の危険も高いと聞くとちょっと脚がすくむ。しかも、
  日影は涼しいと感じるけど、気温は32〜34℃。
   同行しなくて良かったかも。
 
   船の下の白線を見ていただければ、ここが平常時は
  道路だとわかっていただけると思う。
 
 
 
 
 

   昨晩ホテルでパソコンが使えなかったので、昼間のうち
  に一度ホテルに帰って、繋げてもらうことに。
   ホテルではWifiが使えるらしいのだけど、残念ながら会社
  のPCはセキュリティのために繋げない。
   なんとか電話回線から引っ張ってきてネットには繋がる
  ようになったけど、VPNが回線が安定していないためか
  ほとんど繋がらなかった。
 
   昼飯はホテルのそばにある
知多らーめんに入ってみた
 
 
 

   注文したのは基本スープの
たまりラーメン(170B)。
  この辺りは日本人が多く住んでいるので、日本人目当て
  なのか、タイではかなり高めだと思う。でも、素材を日本
  から持って来ていたら、このくらいの値段になってしまう
  のかも。
   細めの麺に見た目よりあっさりとしたスープ。知多に
  ご当地ラーメンがあるのは知らなかったが、和歌山の
  元車庫前ラーメンに近いと感じた。
★★★
 
 
 
 

   再び現場に戻る。
   そばの川では観光船が船首を橋に当てて、スクリュー
  を回転して、川の流れを速くしている。
 
   その横では、釣りをする人がいる。なにもこんな時に
  釣りをすることもないと思うんだけどね。これがタイ?
 
 
 
 
 
 

   船が出るエリアは通常でも人が集まり、青空マーケット
  のようになっているらしいけど、この洪水により、一層
  の人混みとなっていた。
 
   洪水のために、皆落ち込んでいるのかと思っていると、
  いつも通りという感じの笑顔。正直、インドのニューデリー
  のような排出物系の悪臭が漂う中で食べ物を売ったり、
  買ったり、食べたりするのが信じられない。
 
 
 
 

   引き揚げた部品の状況を日本に報告するために現場で
  ボートの到着を待つ。
 
   気温はかなり高くて、日差しが強いけど、日影は湿度が
  低いためか、相対的には涼しく感じる。結局、そばにある
  屋台のような弁当屋でかなりの時間を過ごすことに。
   日影だったら、なんとか仕事ができる。
 
 
 
 
 

   こんな洪水の災害の最中なのに、お店ではカキ氷を
  売っていて、お店の女の子が笑顔でお店を手伝っていた。
   もちろん、お客さんだって、溢れんばかりの笑顔。
 
   でも、彼女たちの自宅兼タイ料理店はこの屋台の裏に
  あり、
1階部分は完全に水没。2階から出入りしていた。
 
   
なんで笑えるんだ…。
 
 
 
 

   タイにはかなりの日本企業が進出していると聞くけど、
  今回の取引先だけでなく、他の会社も在庫の救出を
  しているようだ。
 
   しかも、日通のトラックが浸水した道路にトラックを
  停めて、救出した部材をドンドン積み込んでいる。
   とはいえ、ほとんど1日中この場所に停まっていたので、
  荷主がチャーターしたのかな?
 
 
 
 

   ボートを待つ間はやることなかったけど、だんだん
  取引先の現地スタッフとも仲良くなりだしたので、
  ボートが着いたら貨物の搬出などを手伝い出した。
   なんだか、楽しいな。
 
   夕方5時に本日分の救出作業が完了。
   この日の報告を行った後、ホテルに戻った。
 
 
 
 
 

   後輩と晩飯はタイ料理にしようと決めていた。
   そこで、駅方面に行ってみたけど、女の子が店頭に立って
  いる店ばかりで、安くて、美味そうな店がなかなか見つからない。
   散々歩き回った結局、
TOKTOKというタイ料理店に入った。
 
   タイで驚いたことは、これだけ暑い地域なのに、蚊がほとんど
   いないこと。また、ハエも少ない。キンチョウの蚊取り線香の
   CMをテレビで見たけど、恐らく、それほど売れていないのでは?
 
   なので、店頭がこんなに開けっぴろげでも全く気にならない。
 
 
 
 
 

   いろいろ注文したけど、素材がなくって、再注文、
  再々注文と繰り返したから、何を頼んだのかわから
  なくなった。
   従って、値段も分からなくなってしまったけど、下の
  写真の
パッタイ(タイ焼きそば)は130Bだから、それ
  ほど高くはないと思う。
 
 
 
 
 
 

   2人で豪快に何皿も食べたけど、正直イマイチ。
   また、繁華街にあるためか、これからご出勤の
  女性が独りで来ていたりと、雰囲気が妖しい。
   少なくとも、家族連れの客はいなかった。
 
   しかし、会計をしたら、ビールも2人で4杯飲んだ
  のに、
約1,000バーツ(3,000円弱)だった!
   やはり、タイの物価は安いようだ。
 
 
 
 

11月2日(水)


   この日も朝9時に船着き場に集合。
   部品の救出部隊を見送ったあとは、部品が引き
  上げて来るのを待つ。
   水位は昨日よりは20センチくらい下がったよう
  だけど、水害が起きている全域で下がったのか、
  範囲が南に向けて広がっただけなのか、タイに
  いると逆に分からない。
 
 
 
 
 

   船着き場の高架の下では、小規模なマーケットができ
  ていて、野菜や果物も売っている。
   また、子供用のTシャツなどもかなり安く販売されていた。
   ここでも、水害による暗い雰囲気のようなものは全く
  感じられない。
 
 
 
 
 
 
 

   この日の回収も完了。久し振りにバケツリレー
  を見た。
   先にも書いたけど、電気もトイレもない状況での
  作業を1日続けるのは本当につらいと思う。頭が
  下がります。
 
   一方、こちらも昼時にドライバーがいなかったので
  昼飯はポテチ一袋…。
 
 
 
 

   ホテルに帰ったら、後輩がVPNに接続できたので
  メールチェックを優先して、私は部屋で待機。
   繋げっぱなしにしておいて、夕食に行けば良いの
  ではと思う方もいるかも知れないけど、部屋を出る時
  にカードキーを抜くと部屋の電気が消える。ADSLの
  機材は部屋のプラグから電源を受けているので、
  接続も切れてしまう。よって、繋がった時が勝負の時
  となる。
 
 
 
 

   よって、夕食を食べに出るのが遅れたので、ホテル
  の近所にあるタイスキのお店に入ってみた。
   お店の名前は
SukiShabu@24。小学校のプレハブ
  校舎のようなお店。
 
   まずはお店のお奨めの
シーフードセット(249B)を
  注文。写真の左上は
ヤムンセン(120B)だけど、これで
  1人前なので、かなりのボリューム(質はイマヒトツ)。
  
 
 
 

   単品もいろいろ頼んだけど、意外だったのが
トムヤンクン
  (200B) 。全然辛くない。なんで…?
   面白いのが、テーブルに供え付けられた鍋、というより、
  湯壺が1人、1人用意されていること。また、店名は24時間
  やっているようだけど、朝は多分営業していないと思う。
 
   店構えからして期待できなかったけど、やっぱり
★★★
  でも、結構お客が入っているから、人気店なのかも。
 
 
 
 

11月3日(木)


   あまりにも暇なので、日本と交渉を行い、朝の出発と
  夕刻の撤収の状況だけを報告すれば、自由に動いて
  良いことになった。
 
   まずは、船着き場に向かう。(部品の)救出部隊は段々
  慣れてきたようで、黙々と準備を進め、ボートに乗り込む。
  というよりも、疲労が溜まっているのかもしれない。
 
 
 
 
 

   水位は昨日と同じように、初日と比べると20センチ
  位下がっている。でも、道路の逆側は相変わらず
  1階部分は水没して、2階から出入りしている状況。
   よって、水位は2mくらいだと思われる。
  
   水位が若干下がったためか、逆に悪臭がひどくなって
  いる。また、小動物の死骸やガラスの破片なども運ば
  れてきた。でも、そんな中をみな裸足で歩いている…。
  
  
  
  

   昨日の日本との交渉により、この日は現場から離れて
  良いということなので、
BangPoo 工業団地の取引先に
  向かった。
   このエリアは海岸まで2kmということなので、今後
  水位が上がることがあっても、2m上がることはなさ
  そうだ。
   ランチは近隣の
Bangpoo Golf & Sport Club
  連れて行ってもらった。
 
 
 
 

   クラブハウスは窓などなく、開けっぱなし…。広大な
  コースを見ながらのランチになる。日陰なら、それほど
  暑さを感じない。
   
かなり心地良い空間である。
 
   こんなくそ暑い中、ゴルフをしている輩がいる。でも、
  良く見ると、隣りのテーブルには8人くらいの日本人の
  爺さん達がいて、順位の発表と表彰式をやっている…。
 
 
 
 

   得意先の営業が、本当のパッタイの食べ方を教える。
  というので、暫く黙って見ていた。すると、まず玉子焼き
  でできた皮の部分をザックリ割って、モヤシなどとパッタイ
  の中身と混ぜる。
   チャンタムで食べるようにレタスに巻いたりはしない
  ようだ。
   奥に見えるのがバナナの花。食べられるらしいが、
  皆食べなかった。白菜の芯のような硬い食感。
 
 
 
 

   トムヤンクンの1人用(カップスープ?)も注文してくれた。
  しかし、ここのトムヤンクンも辛くない…。なぜ? 
   日本人ゴルファーが多いから?
 
   しかし、さすが高級ゴルフコースだけあって、味は
  とてもしっかりしていて、なのに飲み干すと爽やかになる。
   昼はバイキングもやっているようなので、是非とも試して
  みたい。
 
 
 
 

   午後も打合せをして、慌てて現場に戻る。
   こちらの運転手は無茶苦茶飛ばすけど、腕に自信が
  あるようで、それほど怖くない。また、かなり飛ばしている
  ように感じていても、スピードメーターを見ると大したこと
  ない(100km/h位)。路面が悪いせいかな?
  
   この日も5時過ぎに作業は終了。水もさらにひいた様に
  見える。
 
 
 
 

   本日の晩飯は焼肉にすることにした。初日にTOKTOKの
  そばで発見した、
焼肉 金太郎というお店に入ってみた。
   店構えも店内も一見、牛角風かな。
 
   
上カルビが1人前400Bで、カルビが200B。どんな店だか
  分からないので、まずは安めのメニューを注文。
   タン塩は200Bだけど、基本的に高い方のメニューが400B、
  安い方が200Bと分かりやすい。
 
 
 
 

   運ばれてきた肉は量は少ないけど、見た目はマグロの
  刺身のようで美味そう。
 
   でも焼いてみるとイマヒトツだった…。硬いし、ジューシー
  ではない。
   生で食べたろうか。
 
   
海鮮チヂミなど、肉以外も注文したけど、イマイチ…。
 
 
 
 

   ちょっと物足りなかったので、試しに
豚カルビ(200B)
  を注文してみた。
   こちらは店員さんが焼いてくれるのだけど、ジューシー
  で
無茶苦茶美味い! また、ボリュームも充分!
 
   肉を焼いてもらっている間、店員さんが日本語を話せる
  ので、いろいろ質問すると、ここのオーナーは日本人と
  韓国人のハーフだそうだ。
 
 
 
 

   また、
骨付きカルビも頼んでみたけど、こちらも正解!
  先日訪れた、韓国の親戚の焼肉店と同じような味がした。
  韓国人とのハーフというのも頷けた。
   なんで、こっちから注文しなかったのか、本当に悔いが
  残る。
 
   ちなみに会計したら、2人で7千円位。日本とあまり変わら
  ない。タイ料理店がかなり安いので、かなり割高に感じる。
  
★★★
 
 
 

11月4日(金)


   この日は自社の現地法人を訪れることにした。
   場所は昨日行ったBangpoo工業団地よりさらに先にある
  Amphur Muang の工業団地にある。バンコクからクルマ
  で南東に1時間半というところにある。
 
   午前中に工場見学した後、昼飯は工場でいただくことに。
  どんな料理が出てくるのかドキドキだったけど、炒飯に
  タケノコのトムヤンクン風のオカズでバクバク食べてしまった。
  左上の、紫色の物体はシロップ漬けの豆(デザート?)。
 
 
 

   午後はクルマで他の取引先がどういうロケーションで
  生産しているか確認を行った。
   アポなしなので、もちろん中には入らなかったけど、
  やっぱりバンコク南方のデルタ地帯はリスクが高そうだ。
 
   高速道路の高架で停まって撮影したけど、川の全長
  が372kmなのに、高低差が25mしかないのが頷ける。
  左岸の地面が濡れているのは、洪水の影響なのかな?
 
 
 
 

   また、河岸も堤防のようなものがあるわけでなく、
  船着き場になっていたりする。
   デルタ地帯はほぼ高低差がないようだから、水位が
  上がった分だけ、浸水すると思われる。
  
 
 
 
 
 
 
 

   上の写真を撮影した場所で後ろを振り返ると、
  水上レストラン(?)があったので、ご主人に身振り、
  手振りで話を聞くと、10月末の大潮の時は川から
  出ている柱が見えなくなるくらい水位が上がった
  そうだ。
 
   これだと、川の水位が1m上がったら、この一帯
  は海のようになるのかも…。心配…。
 
 
 
 

   現地社長のクルマを使っていたので、早めに
  ホテルに帰って、クルマを戻した。
 
   これまで、ホテル周辺しか歩き回っていなかった
  ので、電車に乗って中心部に行ってみることにした。
 
   タイの電車のシステムは極めてシンプルで、とても
  分かりやすい。韓国も見習って欲しい。
 
 
 
 

   中心部のデパートの前ではすごい人だかりができて
  いた。なにをやっているのか最初は分からなかったけど、
  良く見ると、洪水で溢れた水を浄化する泥団子をみんな
  で作っていた。
 
   国民レベルではあまり悲壮感は感じなかったけど、
  国レベルではもちろん一大事。みな、なにかできることは
  ないか、なにかしたいという意識はあるようだ。
 
 
 
 

   中心部のデパートで買い物をしていても盛り上がらないので、
  王宮寺院地区まで歩いていってみることにした。
   ホテルの人に聞いたら、そのエリアは浸水で水浸しになり、
  観光などはできなくなっているという。
 
   しかし、そのエリアに着いてみたけど、浸水はなく、至って
  いつも通りの雰囲気。地域のお祭り(?)では屋台が出て、
  凄い人混みができていた。
 
 
 
 
   

   さらに歩き続けると、巨大な鳥居(後でネットで調べたら、鳥居ではなくて、巨大なブランコだった…)
  が現れた。そしてその横には
ワットスタットを発見。
   写真撮影で、しばらく立ち止まっていると、人が門から出入りしている…。試しに門までいってみる
  と、中に入ることができた。

   お〜〜っ!でかいでかい!とボディービル・マニアのような奇声を上げながら礼拝堂に入る。
   中には僧侶(写真の左下)がいて、説法を説いている。のんびりとしているのに、緊張感がある
  不思議な空間。タイに来て、初めて観光をした。

   

   結局、プルンチット駅から
王宮まで歩いてしまった…。ネットで調べたら、6.3キロ。休憩なしで
  歩き続けたので、かなり疲れた…。
   もちろん、王宮の中には入れず、門を写真撮影して(写真左)、また歩き出した…。

   もちろん、このあたりは浸水はない。ホテルの人にだまされた感じ(悪意はないのは知っているけど)。
   これなら、タクシーで直接来れば良かった。

   試しにその先にある
ワット・ポーに行ってみたけど、やはり門が締まっている…。
   でも、その先を右に曲がったところにある門が開いていたので、中に入ることができた(写真右)。
  しかし、中にいる人たちの服装などから葬儀を行っていると判断し、長居はしないで門を出た。


   さすがに疲れたので、
トゥクトゥク(TOKTOK)
  乗ってみることにした。価格交渉したけど、スタジアム駅
  まででB150払ったので、ちょっとぼられた感じ。
 
   しかし、夜のトゥクトゥクは気持ちが良い。タイに来たら
  1度は乗らないと!
 
 
 
 
 
 

   バンコクの中心地に戻り、今度は晩飯を食べる店を
  探してまた歩き回る。
   結局、
Ban Khun Mae というタイレストランに入って
  みた。
   基本的にはファミレスなんだと思うけど、凄い人気。
  店内はシガゴのピザ屋のような高級感がある。
   たまたま席が空いていて、待たずに席に着けた。
   
 
 
 
 

   タイでの最後の夜となるので、かなり多めに注文した。
  なのに、あっという間に全品運ばれてきた。事前に作って
  おいたというよりも、キッチンに従業員の数がちゃんといて、
  どんどん生産しているという感じ。
   フロアにも老若男女の店員が相当数いて、バタバタ
  することなく、アット・ホームな雰囲気を醸し出している。
   料理の値段もB100〜200とかなりお手頃。
 
 
 
 
 

   調子に乗って、この日もトムヤンクンを注文したけど、
  この店もそれほど辛くなかった。
   相方が韓国人なので、キムチなどの辛いものに慣れ
  てきたのか、それともタイであまり辛い食べ物を食べなく
  なってきたのか?
 
   オーストラリアでタイ人と一緒に暫く行動したことがあった
  けど、スープの辛さはこんなものではなかった・
 
 
 
 

   これらの料理以外にも、ヤムンセンや空芯菜、焼き鳥、
  炒飯などの料理だけでなく、ビールも各自2杯飲んで、
  会計したら、
2人でB1,326! 安い!
 
   でも、正直、料理の味が不味くはないんだけど、イマヒトツ。
  感動は無かった…。タイ料理が一番おいしいのは日本では
  ないかな?なんの根拠もないけどね。
   
★★★★。サイト: http://www.bankhunmae.com/
 
 
 
 

11月5日(土)


   朝8:30発のANA便に間に合わせるために、5時に
  ホテルを出発したら、30分くらいで到着した。
   なので、エントランス部分が昼間にどのように見える
  かは分からなかった。
   相変わらず、入口付近のクリスタル感は大した
  ものだと思う。まあ、それがタイっぽいかというと疑問
  だけどね。
 
 
 
 
 

   まるで太いチューブのなかを通るようにゲートまで辿り着く。
   ちなみに、タイの化粧品やお酒は街中のデパートだけでなく、
  空港の免税店でもかなり高い。海外で購入する有難味はない。
 
   ANAの機内食は不味かったけど、松田 優作の
探偵物語
  ビデオで見ることができた。タイトルは『
犯罪大通り』。絶対に
  担当者マニアだ!ファンだ!
ANA万歳!
 
 
 
 
 

   ということで、無事日本に帰国。タイに到着する前はバタバタしていて、なにがなんだか分からない
  状況だったけど、現地に到着したら、あまりにも普通で拍子抜けしてしまった。
   タイへの出発日に出張命令を聞いた状況だから、準備は全くできなかったけど、せめて1度くらい
  カツ丼を食べてみたかった…。

   タイの川の流れはあまりにも遅いんだけど、取引先の工場では1晩で2m。その翌日には4mも
  水位が上がっていたと聞くと、自分では例えようのない恐怖感を感じる。

   自分が実際に水害を見たことがあるのは、世界一周の時にスイスのインターラーケンで出くわした、
  雪解け水の洪水くらい。でも、その時は、上流からガンガン水が流れてきて、建物の1階部分が
  目の前で浸水していったので、タイの洪水とは異なり、まさに目の前で起きている臨場感があった。
  水自体もこれほどの悪臭はなかった。
   スイスの洪水が
だとしたら、タイの洪水はまさに。推測だけど、タイでは恐らく音もなく水位が
  上がったのではないかと思う。


   一方、こんな状況なのに、タイの人々の笑顔は絶えることがない。『
微笑みの国』といわれ、日本に
  いる時はテレビ番組のインタビューに笑いながら答える映像をなんども見ていたが、あれはテレビ
  に映っているから、照れ笑いのようなものだと思っていた。
   しかし、今回訪問したのが、災害の真っ只中というよりは、周辺部分に当たるエリアだったからかも
  しれないけど、緊張感・失望感は感じなかった。

   あくまでも、自分の推測だけど、彼らにとっては家族が無事で、毎日なんとか生活していければ
  とりあえず幸せというように見受けられる(多数の方が亡くなられたのだけど)。例え自宅が水没しても、
  それは問題だけど、笑顔を失うようなイベントではないようだ。


   現在、新婚旅行でブータンの国王が来日しているけど、
国民総幸福量(GNH)をどうのこうのいう前に
  日本人はもう一度人生とか、幸福とかいう人間の根底となるべき部分を再考すべきタイミングだと思う。

   いい大学に入って、いい会社に入って、という価値観をこれまでの教育機関が生き延びるために国民
  に刷り込みを行ってきたけど、円高の影響もあり、ここまで農業が世界的な競争力を失っているだけで
  なく、製造業だって世界に対してはほとんど競争力がなく、どんどん空洞化が進んでいる。
   このままだと、ギリシャのように国民の大部分が公務員になって、残りは失業者のような状況にいつ
  陥ってもおかしくないと思う。


   その一方で、ブータンとはことなり、バンコクの中心部は高層ビルが立ち並んでいる。今回訪れた
  船着き場となっていた場所で屋台を出して、ジュースを売っていた人々がこのような(古い価値観での)
  繁栄を支えているとは思えない。そもそも彼らが税金を払っているのかも怪しい。


   正直、日本の大学の教授にでもタイとブータンの生活を徹底的に調査してもらい、地球温暖化などの
  環境を踏まえたうえで、21世紀モデルとしてこれからの日本人がどのように生きて行くのかを提案して
  欲しいと思う。

   
TPPで日本がどのように動くかは、中核となるこの部分がはっきりしない状況では判断ができないはず。
  逆に、説得力があるプランを提案できるのであれば、TPPの判断だけでなく、個人の貯金額も減少し、
  経済も活性化すると思う。
   現在のデフレ現象は将来が見えないからなのだから、どなたか明るい未来(またはあるべき将来)を
  提案していただきたい。
   調査は大学などの公的な機関になるかもしれないけど、将来への提案は意外に、大学教授や
  経済評論家ではなく、筒井康隆などの作家(もしかしたら漫画家やミュージシャン?)なのかも知れない。

   最後に今回の水害で亡くなった方々のご冥福とともに、タイ経済の早期の回復をお祈りします。

 

今回のタイのレポートは以上です。

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