折り畳みチャリで九州縦断引き続き、元気に参りましょう!
10月3日(水)
朝5時半に起きてしまった。寝ようと
しているのに眠れない。脚の方は案
の定パンパン。昨晩バンテリンをつけ
なかったからかな。
あまり付け過ぎも良くないと思ったん
だけどね。あとは左手と右足先が痺れ
ているのが気になる。長時間振動を
受けていたからかな。(ちなみに、約
2ヶ月経ってもちょっと残ってます...。)
せっかく早起きしたのに、ホテルを
出る前に、6日に泊まるホテルの予約
をしていたら、出発が8時前になって
しまった。博多駅周辺のビジネスホテル
は全て満室だったのだ。
写真は水俣駅横にあるふれあい館。
設計は高木冨士川計画事務所。
一見、イムレ・マコヴェッツの作品のような
空気を感じる。『館』といっても、オープン
スペースで、仕切られた空間はないようである。
こんな建築物、だれも使ったりはしないよな。
すぐに家に帰るよな。と思っていたけど、夜9時
くらいになっても、結構、利用者は多かった。
ランドマークというほど高さはないけど、現在
JR鹿児島本線が通っていない現在、水俣駅舎
が今後も市民の精神的な中心であるということ
を確認する目的もあるかもしれない。
水俣からは時々海を見ながらの
チャリ・ツーリングならではのノンビリ
ライド。
鹿児島県に入り、牛ノ浜駅のそばに
めん処 ふくながというお店を発見。
ずっとそれらしき飲食店がなかったの
で、この先も店があるか分からないし、
入ってみることにした。
メニューをみたら、うどんのせいろ
とカツ丼のセットがあったので注文。
900円。住所: 阿久根市大川9852 電話:
0996‐74‐2140
カツ丼が美味い!カツを
煮ていると思っていたけど、
今、写真を見たら、カツ自体は
煮てなさそうである。
味は濃く、塩っぱい。昨晩の
店のように味噌のような独特
の香りがする。 うどんも美味い。
細めなんだけど、乾麺のような
凄い腰。漬け汁が甘いのが気に
なるけどね。 ★★★★。
海が透き通っている!こういうところ
は走っていて本当に気持ち良い。
気温はこの日も31度!今のところ、
ず〜っと天気が良くてよいんだけど、
もう、バテバテ。
写真の左側にある岩は人形岩と
呼ばれているようだ。どうやら、侵食
により、まるで頭でっかちのような
人形の形に岩とそれを支える土砂が
残ってしまったみたい。
それよりも、海のきれいさに声を
失う。もうちょっと早く来れたら、泳ぎ
たいところ。
多少のアップダウンはあるけど、
基本的には気持ちの良い道が続く。
海側にはフェニックス、山側には
ローカル列車とチャリストには箱庭
というかジオラマの中を走っている
ような感じ。楽しい!
いちき串木野にはちょうど3時に到着。
早速、お目当てのマグロラーメンの店
に数軒いってみたけど、美味そうな店は
休憩に入っていた。
仕方ないので、夜の部が始まる5時まで
市内でブラブラして時間を潰した。
味工房 みそのに5時前に来てみたら、
そばに姉妹店があり、そちらは休憩は
ないという...。がっくり...。
期待のまぐろラーメンは682円。ちょっと
悩んで、お茶漬けセット(945円)を注文。
あっさりしていて、自然な甘みがある。
臭みなど全く感じない。軽く縮れの入った
細麺との相性は完璧。
板橋にあったマグロラーメンの店より、
調布の千ひろの鯛ラーメンの方が近い。
麺を食べ終わったので、残ったスープに
ご飯、薬味を加えてお茶漬けに。 あまり
美味そうでもないけど、食べてみる。
ワサビの量が絶妙で、完全に別の料理に
なっている。とっても上品で、美味い。あっと
いう間に完食。★★★★★!2時間待った
甲斐があった。
最初は串木野で1泊するつもりだったけど、
時間を潰している時に、鹿児島から佐多岬
まで往復90km位あるのを知って、この日は
鹿児島まで行くことにした。
店を出て、すぐにみそののとんかつ店を
発見。思いっきり、後ろ髪を引かれる。
最初は平坦だったけど、なが〜い上り坂が
現れた。一方、脚の方は元気!元気!クル
クルまわる。
すると、今度は雨が突然ポツリポツリきたと
思ったら、ザーッと降り出した。 仕方ないので、
ディスカウントセンターで雨宿り。街路灯もない
夜の雨の中、急な下り坂を走るのはとても危険
なので、しばらく待っていたら、小降りになって
きたので、走り始める。
でも、走り始めて5キロ位走っただろうか、雨が
止んだどころか、降った形跡もない。局所的な
夕立だったようである。
鹿児島中央駅には 8時過ぎに到着。駅ビル
の上に観覧車があり、かなり驚く。
ホテルを予約していなかったので、ホテル探し
に時間がかかり、部屋に入ったら9時になって
いた。
ちなみに、水俣‐鹿児島は110キロ強。
夜遅くまで走ったのに、距離が少ないのは、
串木野で2時間開店待ちをしたためだろう。
泊まったのはパークホテル。中は古くて、
汚い...。(現在改修中とのこと)。★。
仕方ない。ほかがあいていないんだし。
でも、ランドリーコーナーがないのはビジネス
ホテルとして失格!
夜は焼鳥の西屋に入ってみた。
焼き鳥屋なのに焼き鳥の盛り合わせはイマ
イチ。だけど、薩摩揚げ(380円)はホクホクで、
間に挟まれているレンコンの食感が心地良い。
なんかちょっとだけ幸せになる味。
きびなごのお造り(650円)は鹿児島なら
ではの味。小型版シメサバというか、イワシ
というべきか。でも、食感はアジのように
コリコリしている。美味い!
★★★+。なんといっても、独りでも普通
に入れるのがありがたい。
10月4日(木)
5時半に起きたけど、明るくなるのを
待って、7時前にホテルを出る。西日本
だから、明るくなるのが遅いのかと思った
ら、ビルの谷間で朝日がホテルの部屋に
届かなかっただけ。
鹿児島の魚市場にある市場食堂に
向かう。この時間でも、もちろん営業中。
一個人で見た、ハガツオをお目当て
に入ったんだけど、時期じゃないとの
こと。秋太郎の刺身がオススメだという
定食で1,200円。
すごいボリューム。食べてみたら、
マグロの中トロ、大トロといった感じ。
味噌汁は白味噌でほんのり甘い。味噌
汁だけでご飯が食べられそう。 ご飯も
美味いし、完璧だ。★★★★★!
店を出て、早速走り出す。当初は桜島
の右側をぐるっと回って佐多岬まで行く
計画だったけど、鹿児島駅から往復180
kmあることがわかったので、日帰りは
諦めて、桜島の左側を回って、指宿まで
とりあえずいって1泊することにした。
鹿児島市内は道が広くて、整備されて
いるので走りやすい。
一方、脚が全然回らない。 不思議なのは、
頭や手とかは、上から水をかぶったように
汗をかくんだけど、バンテリンを塗った脚は
全く汗をかかない。なんだか不思議という
より気味が悪い。塗り過ぎ?
桜島はずっとぼんやりと見える程度。
噴火じゃ困るけど、やはりその雄姿を拝んで
みたかった。
九州にはほとんど興味が沸くような
建築物はなかったけど、木造の普通の
民家が、不思議とバランスがよく、緊張
感があるように感じた。
こんな小粋な納屋?は関東とかでは
見たことがない。
台風が頻繁に通過する地域だけに、
同じ木造でも造りが違うのかな?
市街地を抜けても平坦な道が続く。
その一方、実は体は限界。気力も
なくなってきた...。拒否反応のような
ものも感じるようになってきた。
平地なのに、ペダルを漕ぐ気が
しない...。ちなみにこの日も最高気温は
31度...。
仕方ないので、しばらく、ぼけっと
海を見ていた。
ぼけっとしていてもしょうがないので、
自分を騙すように、ダラダラと走り始める。
鹿児島から45kmくらいかな。指宿には
11時半に到着。
街道沿いの看板だけど、ユニクロ、ホンダ、
奥のサンクス、スバル、トヨタとみんな変に
背が高くない??
雪が降る地域でもないのに不思議、フェ
ニックスを見慣れているせい?
まずは指宿駅にいき、帰りに使うつもりの
電車の時刻表を確認。
先にも書いたけど、1時間に1本くらいは
あるようだ。不便なようだけど、乗ってしまえ
ば約1時間20分で鹿児島に辿り着ける。
ちなみに運賃は鹿児島中央駅まで970円。
駅舎の外壁は京都や高山のような古い
町並みを思い出させる。正直、今まで
みた駅舎の中で、一番のデキかもしれない。
隣接する観光案内所で大隈半島行き
のフェリーの時刻表をもらった。
どうやら2つのルートがあるようだけど、
どちらも日に4〜5往復しかない。向こう
にはまともなホテルもなさそうなので、
この日に渡るのはやめておくことにした。
街道沿いにあったホテルの看板が気に
なったので、タクシーの運転手に聞いて
みたら、すぐにわかって、詳しく教えて
くれた。
早速、予約しに行ってみることにした。
すると、草むらの先に、なんだか変な
デザインの建物が現れた...?
どうやら、ふれあいプラザ なのはな館
というようだ。
駐車場にクルマを停めたとしたら、
最初に目に入るのが、このエントランス
のような部分。でも、機能としては特に
なさそう。
そのエントランスの奥には、この建物の
中核を成すと思われる、ドーム屋根を持つ
アトリウム的な空間がある。
なんでも、設計は高崎正治という、指宿
出身の建築家のようだ。
そう聞くと、もう少し中まで見てみれば
よかったと思う。
公式サイトには上級から撮影した写真が
記載されている。ちょっと分かり辛いけど、
両端に奇異な形をしたレモンか籾殻のよう
な形をした構造物がある。
その詳細は下記URLで確認してください。
http://www.minc.ne.jp/f-nanohanakan/#
打ちっ放しのコンクリートといい、逆テーパー
の支柱といい、ル・コルビュジェの影響を強く
感じる。その辺が中に入らなかった理由かな。
インパクトはあるけど、作品としては指宿駅
の方がレベルが高いと思う。
地図を見てたら、なんでも鰻池という湖が
あるようだ。ウナギマニアとしては、ぜひとも
行っておきたい。
早速走り出すと、街道脇にはハイビスカス
が咲いている。10月だというのに...。
国道226号が指宿駅の先で右折すると、
腰を抜かすくらい急勾配で、長い坂が
現れた。
でも、風景のどこかに鮮やかに咲く花が
目に入るのは精神的に余裕ができるという
か、心地よい。
坂の頂上には長めのトンネルがある。
鰻池のそばなんだから、鰻の寝床トンネル
は無理だとしても、鰻トンネル位のシャレ
を期待したけど、名前は成川トンネル...。
トンネルを抜けると、周囲を見渡すよう
風景が待っていた。この先にもハイビスカス
が咲き乱れていた。気温31度だもんな。
国道を離れ、かなりきつい坂を上った後、
急にツクツクボウシの鳴き声がして、まだ
いるんだと思った瞬間、突然鰻池が現れた。
想像よりずっと大きく、美しい。女神様でも
いそうなくらい。美しく青き鰻池。
地図には『鰻温泉』と書いてあるので、
この周辺にはウナギの名店があるに違い
ない。
早速、鰻料理店を捜したけど、見つから
ない。町内の地図をみたら、鰻温泉が
あったので、とりあえずいってみた...
しょぼい...。
温泉の人にこの辺りに鰻料理を食べら
れるところがあるか聞いたら、民宿が2軒
あるから、予約すれば食べられるでしょう
とのことだった...。
民宿うなぎ荘食堂を発見したけど、
人気がない。
なんか、大声を上げて、店員を呼ぶような
るような雰囲気じゃなかったし、どう見ても
美味いうな丼を食べられそうじゃなかった
ので、退散することにした。
写真じゃよく分からないかもしれない
けど、この地区の地図を見ると、鰻栄寿
さんとか、鰻ミサさん、鰻克己さん、
鰻シモさんと『鰻』姓の方が多い。
失礼かも知れないけど、この街には
サザエさんの穴子さんは住めないだろ
うなあ...。
本当に鰻池は静かで美しい。
ここで鰻料理を食べれるのか、その
味がどんなレベルなのかは分からな
かったけど、鰻ファンなら一度訪れて、
さっと帰るのが粋のようだ...。
学校の地図に等高線の説明でよく
載っていた開聞岳は鰻池からすぐ。
写真にも線路が写っているけど、日本
最南端の鉄道の駅はここからすぐの
西大山駅。でも、鉄チャンでもないし、
行かなかったけどね。
指宿周辺は10月だというのにお花が
いっぱい!
俗な話だけど、誰かボランティアで
手入れしているのかな?それとも
税金??
そしていよいよ薩摩半島南端の
長崎鼻に到着。
絵的にはまとまっているけど、
特に盛り上がることはない。でも、
まあ、こんなもんかな。
こころの宿に到着。シングルだと5,500
円なんだけど、生憎満室。和室のシングル
ユースだと6,000円。でも、隣接する温泉
施設は何度でも入れるとのこと。
入浴料を千円としたら、決して高くないし、
出来たばかりなので気持ち良い。
でも、部屋を広く使うためだろうか、テレビ
が壁のかなり高いところに取り付けられて
いる。畳の上に座って、テレビを見ていると、
なんだか部屋で寛ぐというより、個室で講習
を受けているようで、なんだか落ち着かない。
晩飯は温泉施設のバイキング 1,500円!
生ビールを頼んだら400円。安い!
料理の内容も、カツオのたたきやロースト
ビーフもある。私のような旅行者には地元
のものを食べたいんだけどネ。味として
はまあまあかな。特に不満はない。
そのせいか、地元と思われる家族連れで
賑わっていた。このホテルは★★★★+。
10月5日(金)
朝一番のフェリーで大隈半島に渡るため、
この日も5時半に起きて、フェリー乗り場には
念のため7時前に到着。でも誰もいない...。
暫くポッケーっと待っていたら、職員らしい
人がやってきて、7時半からチケットを売り
始めた。チャリ持ち込みで900円。
ちなみに、クルマは予約制とのこと
8時ちょっと前にフェリーが現れた。
思っていたよりかなり小型。
海上は湾内だけあって、湖上のように
波はなく、味気ないくらい。船酔いする
人でも、この航路なら大丈夫だろう。
大隈半島の大根占には1時間弱で到着。
岸壁にフェリーのハシケにあたる部分の
先端を、まるで荷おろし中のフォークリフト
のように差し込む。
上陸後、船員に『凄いですね、神業です
ね!?』と聞いたら、風の強い日や、波の
高い日は外すこともあるという。
気になるのが左手の痺れがとれないこと。
ハンドルからの振動のためだと思うけど心配。
昨晩は温泉でよくマッサージしたのになあ。
(ちなみに、12月中旬になっても残ってます...)
フェリー乗り場がある錦江町から佐田岬まで
は40キロ強。往復で80キロ!できれば平坦で
あって欲しい。 佐田の市街地までの20キロは
海岸線沿いの平坦な道。とても快適。
しかし、残り20キロは地獄。チャリを降りて
押しているか、ペダルを漕がずに下っている
か。もう、挫折して、バスで帰ろうかな。
ちなみに、大根占から佐多岬まで、食堂の
ようなものは見かけなかった。非常用として
大根占港そばのコンビニで買っておいた
おにぎり2個が昼飯となってしまった。
大泊に到着。久し振りのジュースの自販機
のそばに郵便局を発見。
本土最南端だというけど、『本土』って
戦時中っぽくない??ある意味、九州だって、
本土と呼ぶのは、鹿児島に来てみると、
ちょっと抵抗感がある。
佐田岬が近づいてきたら、変わった鳴き声
がする。あっ、沖縄にいった時に散々聞いた
グエグエセミ(仮称)だ。なんだか沖縄から
会いに来てくれたような気がした。
佐田岬には12時半過ぎに到着。先端にある
灯台までは歩いて片道15分だという。帰りは
バスでも良いかなと思っていたら、午後は4時
過ぎに1本あるだけ。5時発のフェリーの最終
便には間に合わない。
結局、灯台までは行かないで引き返すこと
にした。良くも悪くも大人の判断である。
このトンネルを抜けると佐多岬の先端だと
いう。でも、チャリでは走れないということ
なので、チャリツアーとしては完走だね。
所詮、本当の先端にはいけないんだし。
いつもの通り、1人で撮影しようとしてい
たら、バイクで来た男性が声を掛けてくれて
撮影してくれた。感謝!
早速、フェリー乗り場目指して走りだす。
往きは3時間半かかったから、仮に同じ
ペースで走れても、到着は4時過ぎ。でも、
脚はかなり疲労している...。
とはいえ、毎日100km前後走れたのは
下の写真に写っているグリップとペダルを
換えたお陰かもしれない。
(チャリマニアの皆様へ)
グリップのほうは、通常の円柱形だと、疲れてくると手がハンドルに線上に接しているように感じてくるんだけど、このグリップのお陰でハンドルとは面で接する形になり、手のひらの痛みがかなり軽減できたと思う。
また、通常の円柱形だと、グリップを握っていないといけないけど、このグリップだと、手のひらでハンドルを押さえられる。Y’s赤坂店で3,570円だったけど、交換してよかったと思う。
また、ペダルもシマノのPD-A520に交換。出たばっかりのペダルだけど、これまで購入していた同社のものと比べると315g
vs 533gで、圧倒的に軽い。また、これまで付いていたミカシマ
シルバンと比べて幅方向で狭いのでチャリを降りて押す時に、脚にぶつかることが減ったし、万が一、脚にぶつかっても、ラウンド・シェープのお陰で、沖縄本島1周の時のように、脚を血だらけにすることはなかった。
グリップもペダルも、絶対のお奨め!!
シートはあえて交換しないで、オリジナルのまま。念のため、インナータイプのパッド付きのパンツを持ってきたけど、一度も使わなかった。これは本当に意外で、『面の皮』並に『尻の皮』が厚くなってきたのだろうか...。
しかし、この辺りは内海なのに本当に
海がきれい。かなり先まで透き通って
見える。
でも、こんなことチャリか歩きでないと
見逃してしまうんだろうな。
また、山側も思わず立ち止まってしまう
くらい特異な、カルスト台地のような様相。
こういう山並みを是非とも手付かずの
まま次の世代に引き継ぎたいものである。
4時ちょうどに錦江港に到着。なんと往き
より早く走りきってしまった。
フェリー乗り場を見ると、最終が5時10分
じゃなくて、4時30分になっている...。どう
やら、フェリー会社を見間違えていたようだ。
あっぶね〜っ!
指宿駅には5時過ぎに到着。昨日発見
した青葉がやっていたので入ってみた。
やっぱり『黒豚』の文字を見過ごすわけ
にはいかない。場所は指宿駅のすぐそば。
さつま黒豚ロースカツ定食(1,280円)を
注文。地元池田産の六白黒豚を使って
いるという。さつま黒豚ヒレカツ丼(820円)
を試せないのが残念!
あっさりけんちん汁が美味い!衣は薄く、
パリパリ。肉はジューシーで肉汁溢れる。
脂身は上品な味で口の中に入った瞬間
に溶けてなくなる。豚特有の臭みは全く
ない。
★★★★。期待値が高かったかな。
値段が高くても良いから、地元ならではの、
納得の一品をお願いしたい。
自転車を折り畳み、輪行袋に入れて、
電車に乗り込んだ。
この電車が揺れる、揺れる。スペイン
のクエンカにいった時のことを思い出した。
2日前に泊まったパークホテルに到着
し、部屋に入ってみると、目覚し時計が
故障していた。ひどいというか、情けない...。
駅前で暫く美味そうな店を探したけど、
結局、和田屋というラーメン店に入った。
店内に入るとすごい豚骨臭。ラーメン(700
円)を注文。
ラーメンどんぶりはプラスチック。スープは
豚骨臭いだけで、品位を感じない。 唯一の
救いが白く伸びやかな麺。
★。チャーシューは腐ってない?
10月6日(土)
この日は鹿児島からバスで福岡までの
移動日。
チャリは梱包してしまったので、歩いて
鹿児島の魚市場にある市場食堂
にまた
向かったけど、歩くと結構ある。
この日も桜島には雲がかかっている。
とっても残念。
店内は8時半だというのに結構混んで
いて、ほぼ満席状態。お目当てのカツ丼
は630円。でも、刺身定食1300も美味そう。
場所柄かひっきりなしに誰かの電話が
なっている。電リクコーナーか!(古い!)
肉は薄く、カツは揚げ立てのようだけど、
しっかり煮込まれている。味付けは甘味が
強いけど、このくらいなら関東でも時々出会
うことがある。
★★+。味噌汁は作品のように美味い。
鹿児島中央駅そばのバスセンターに
いって、博多行きバスの予約をしようとした
ら、例え輪行袋に入っていたとしても、バス
に折り畳みチャリは載せられないという...。
飛行機でも、鉄道でも載せられるのに、
そしてスーツケースはOKなのに、なんで??
納得いかなかったので、いづろにあるバス
センターにもいってみたけど、同じだった。
写真は市電のつり革。なんと跳ね上げ式。
身長が高めだと、よく頭に当たるんだよね。
黒豚料理 あぢもりには11時30分の開店
時間に到着。店内は落ち着いた雰囲気で、
高級感がある。ハンバーグを注文。680円!
半分に切ってみると、肉汁が溢れてる!!
柔らかいし、臭みもない。唯一欠点をあげる
なら、量が少ないかな?でも、値段を考えれ
ば仕方ない。ご飯や味噌汁も美味い!
★★★★★!メンチやロースカツもある。
食べて帰りたい!!
食後は天文館むじゃきへ。このビルは
むじゃきの系列店で占められているよう
である。1人で一番入りやすい2階のファミ
レスに入った。
熊本名物の白熊はレギュラーは662円、
ベビーは483円。種類もいろいろある。
かなり悩んで、普通の白熊をレギュラーで
注文。でも、ハンバーグと値段があまり変
わらないなあ...。
目の前に置かれると圧倒的にデカイ。
あっ、美味い!凄く細かいかき氷の上
から練乳味のシロップをかけているよう。
と、書くとどこでもできそうだけど、この細
かさはご家庭では難しそう。溶け出すと、
あっさりとしたバニラアイスクリームのよう
な感じになる。でも、やっぱりレギュラーは
多すぎた。友人ときて、グダグダいいなが
ら突っつくには良いかも。
先述の通り、輪行袋にいれてもチャリを
長距離バスに持ち込めないというので、
納得はしていないものの、鉄道で福岡まで
いくことに。
高速バスだと5,300円、新幹線だと8,920
円なので、あぢもりのランチ5食分の差!
でも、九州新幹線に乗るのは初めて!
ちょっとワクワク!!
乗ってみた瞬間、感激!まさに和の空間。
とても柔らかい印象。まるで木製のようにも
見えるけど、もちろん、木を使っているのは
シートくらいかな?でも、シートもフェイクかも。
一方、前の席が高いので閉塞感がある。
そのためか、足元スペースは充分にある
これが日本の電車なの??という質の
高い仕上がり。といいながらも、このような
質感を実現できるのは、日本人の技とも
いえると思う。
自由席でも片側2列だし、乗り心地も
驚くくらい良い。
ちなみに、チャリはこのシートの後の
スペースに置く事ができました。リクライニ
ングにも影響なし。
それにしても、細部に至るまで質感が
高いなあ。荷物棚の下面に照明のように
見えるところがあるけど、これは透明の
樹脂が埋め込まれているだけ。
荷物のありなしが一部だけど見れるし、
採光の効果もあるのかもしれない。
極めつけはこのシェード。なんと木製!
ここまでやってくれれば、乗車料金なんて
安いくらい。長距離バスに乗れなくって
良かったくらい。こんなチャンスを作って
くれてありがとう、西鉄バス、JR九州バス
(JRバスというところがアイロニー)。
さらにおまけ。トンネルの中など、外が
暗い時は上の写真のようになるけど、
外が明るいと、左の写真のようにスダレ
のような見え方になる。旅情だね!
ちなみに、列車には関係ないけど、
新八代までの半分以上トンネルの中に
いたと思う。この点はマイナス。
新八代でリレーつばめに乗り換えた。
正直、イケメンというより、タイムボカン
の子分のロボットのような顔付き。
頭の上のランプのようなものは何なん
だろう。スピーカーメーカーのB&Wの
ツイーターみたいだな。ちょんまげ?
こちらは安っぽさもあるけど、モダンな
印象。でも、走り出したら揺れる揺れる。
まあ、在来線を使っているんだから仕方
ないか。
席に着くと、隣のお兄ちゃんのヘッドフォン
から音が漏れてきてうるさかったので、大き
めの声で『静かにしてもらえませんか!』
といったら、渋々ボリュームを下げた。
暫くして、車内の人のしゃべる声がしない
ことに気がついた。 変だなあ...。
あっ、もしかしたら自分がいった言葉を
車内全体に対していったと思ったのかも。
車内は博多までシーンとしていた...。
ボックスシートの車両もあるようだ。
博多駅では特急ソニックを発見。
シートのヘッドレストが、まるでミッキー・
マウスみたいなんだよね。
JR九州の列車を見ていたら、本当に
鉄道マニアになりそうだった。
ヤバイヤバイ!
この日はお祭りのせいか、博多の
ビジネスホテルは一杯だった。
仕方ないので、ちょっと離れた、大橋
駅前にあるアルホテルに泊まった。
1泊5,000円。
ベットは大きいけど、安普請のマン
ションみたいでイマヒトツ。
荷物を置いて、早速、香港ラーメン
勇紀に向かったけど、見つからない。
そこで、川端うどんに向かった。
一見、立ち食いそば屋風の店構え。
隠れた名店ながら、なんと休業日は
あるものの、24時間営業!
住所:上川端9‐151 電話:092‐271
‐3409
博多の定番、ごぼううどん(450円)
を注文。お願いすると、『5、6分待っ
てね!』といわれた。
博多のうどんは柔らかいといわれる
けど、雑誌によれば、この店では冬場
で丸1日寝かせるため、腰がすごいら
しい。本当に待ち遠しい。
きしめんのように薄く平べったいうどん
はツルツルなのに、噂通りのすごい腰。
こりゃ、美味い!美味い!
ごぼうの天ぷらも、細く千切りのように
したものを揚げるのかと思ったら、ごん太
で、素材感溢れる!
ツユも素晴らしい!関西風でとても
上品。自分の好みの辛さに調節した後
は、飲むのがもったいない気がした。
もちろん完食。★★★★★!
美味い!これで450円とは...。 今度、博多
でうどんツアーをやってみようかな。
残念なのはこの美味さを伝えられる
写真を撮ることができなかったこと。
この日博多はお祭りだったようで、
中州周辺は屋台が並び、すごい人。
地方都市は元気がないと最近いわれ
ているけど、そんな感じはしなかった。
タモリの中州産業大学はこの辺りに
あったのかな?
腹がこなれる事を期待して、博多
ラーメン屋台街へは歩いて向かう。
いろいろ刺激的な情報を発見した
ので退屈じゃなかったけど、地図で
見た距離感より、結構遠く感じた。
ラーメン屋台は噂通り、写真のよう
に連なっていた...。
まずは一個人にも載っていたナンバー
ワンでラーメンと生ビールを注文。ちょうど
1,000円。
美味い!想像していたより、あっさりして
いるのに、コクがある。なんだかスープに
とき玉子したような感じ。臭みなど全くない。
★★★★★!1日に5つ星の3連チャン!
引き続き長浜ラーメンの世界へ。
次なるお店は長浜 安さん。
『とん吉』という、同じ屋号のお店が
並ぶこの場所で、なんでこの店名??
もちろん、ヤスキヨの安さんです!
こちらも一個人で取り上げられている
ネタ?
でも、本人(?)はかなり真面目な
気性のようで、いわゆる『良い人』っぽい。
声も若々しいので、微妙なギャップを
感じる。とはいえ、写真より実物の方
が似ていると思う。
ラーメン、餃子、焼酎で1,200円。
麺は極細。スープもマイルドで自分の
イメージしていた博多ラーメンの味に近い。
ナンバーワンの後だと、オーソドックスで、
よりさっぱりしているので、印象は薄くなる
けど、★★★★ はつけられる。
博多の夜は楽しいなあ!!
この日はチャリには乗らなかったけど、祇園からキャナルシティを経由して、長浜でラーメン食べた後、結局、天神まで歩いてしまった...。さすがに疲れた...。
10月7日(日)
この日はこのツアーの最終日。
まずは昨日発見できなかった香港
ラーメン 勇紀のことが気になり、
ネットカフェで地図やら、いろいろな
情報検索。でも、どうやら結果的に
閉店してしまったようである。
それでも、地図を握り締めて、現地
に向かったが、はやり店自体存在して
いなかった。
腹は空いているんだけど、るるぶに
出ていたチョコレートショップという
名のケーキ屋が気になってので、
行って見ることにした。
店内は美味そうなケーキ・お菓子、
チョコで一杯!!
あまりに美味しそうなんで、店内で
食べられないかと聞いたけどダメだった。
写真撮影は確認をしたら、OKとのこと。
お土産を買おうとしたら、焼菓子はこの
時期は通常3週間なんだけど、最近暑い
ので、2週間にしたという。
他のお菓子も驚くくらい賞味期限が短い。
仕方ないので、プリンでも自宅に買って帰
ろうとしたら、時間が持たないので販売
できないという...。
なんで、そこまでも...。とその時は思ったけど、帰ってきてから船場吉兆や赤福での賞味期限ラベルの貼り換えのニュースを見て目が覚めた。
そもそも、賞味期限自体はそのお店・企業が決めるという。このチョコレートショップもそのようだ。その時の気候などで賞味期限を厳しくする、これはある意味、売り上げを減らしてしまう行為なのである。
著名な陶芸家は、自分が満足できない器が焼きあがってきたら、惜しみなく作品を破壊すると聞く。また、その日のスープのデキによって、値段を変えるラーメン店もある。もちろん、お客さんに出せないと判断した場合は営業しない。要は作り手の志の問題なのである。
コンプライアンスとかいって、いろいろなことが討議されているけど、結局、賞味期限に関していえば、物を作る者としての『こだわり』を失った結果であり、言い換えれば、作る側の『プライド』がなくなったからこのようなことが起きてしまうのであろう。
最近、たまたま読んだ立松和平の本には、町内の地図に『Where
You Are』と書いてあったのを見て悟りを啓いた高僧の話があったけど、この場合は『What You Are?』なんだと思う。『あなたは何をする人なのか?』ということ。金儲けのために、違法ではないとはいえ、不正なことを犯すという行為は、自らの存在を否定することだと思うし、結果的にその生業に就くことすら許されないという結果に終わる可能性がある。
作り手として『志を失った者は退場すべき』だと思う。不二家や白い恋人が営業再開して、直後の売り上げが通常より上回ったなどという話を聞いた。これは贔屓にしていた客さんや、知人が販売店を支えるために思いやりを持って来店した結果だと思う。本来であれば、これらの製品を販売するのは控えるべきだと思う。
もちろん、例えばフランチャイズの販売店では、工場で何が行われていたかは分からなかったと思う。しかし、消費者に販売した責任自体は、その販売店にあることを忘れてはいけない。『知らなかった...。』というのは、販売する事を生業とするものとしてはいってはならない、甘えなのである。お客様に物・サービスを販売する以上、その中身に対しては確認し、保証する義務がある。
という見地に立てば、フランチャイズの販売店であっても被害者でなく、加害者なのである。物を販売する者も、作り手と同じような志が必要である。(まあ、実際は無理かもしれないけど)
少し話が逸れたけど、このように製造・販売という面において、このチョコレートショップは極めて志が高いといえるし、この規模の企業が生き残っていくためにはこれまで述べてきたようなことは必須条件なのだと思う。このようなお店であれば、お客さんは安心して製品を口に運ぶことができるだろう。
博多で最後の食事にはこだわりを
持ちたかったけど、散々歩いたのに
美味そうな店が見つからず、ごろうどん
という店で、ごぼううどん(450円)を
いただいた。
断面が丸い、太めのうどん。昆布の
ダシがきいている。悪くはないけど、
昨日の川端うどんとは比較対照には
ならない。 ★★★。
空港に到着後、暫くしてから雨が
ザアザア降ってきた。さすが、晴れ男!
今回のレポート作成に2ヶ月以上かか
ってしまった。やはりそれだけレポート
する話題が多かったんだと思う。
九州は訪れた街にそれぞれの文化、
顔があり、飽きることがなかった。
ぜひ、近いうちにまた来てみたい。
Mission Completed